あごひげりゅーごの一魚一会

北海道の大自然で釣り三昧しているあこひげアングラーです。Twitterやってます。→@higeryugo

2021年4月13日積丹半島古平川河口サクラマス

2021シーズンのサクラマスを狙いに。


本当は釣果実績があがっている西積丹の兜千畳敷や神恵内の竜神岬、北積丹の余別・来岸あたりへ向かいたかったが、波の高さが0.8m予報。


「入れなくもなさそう…」
と直前(高速道路運転中にも悩んでいた)まで悩み抜いたが、今回は近場で竿を振る事を楽しむ事に専念。



という事で北海道は古平郡の古平川河口へ!






ここは駐車場もGoogle Mapに載っているくらい有名スポット。


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札幌から一時間ちょっとという距離もあり、秋の鮭釣りシーズンには1m感覚で人が並びウェーディングするという秋の風物詩ポイントでもあります(?)



眠たい目をこすりながら自宅を出発したのは深夜2時頃。到着は未だ真っ暗な3時半頃。駐車場には5台。河口にサクラマスを求める灯りはまだ見当たらない。

のんびりと竿の準備を終えスマホをぽちぽちとイジる。
…が、釣り人の皆様なら分かるであろう。


なんせ落ち着かない…。


「もうあと30分もしたら明るくなってくるしエントリーしてしまえ!」となり、まだ車中泊している方も居る中でイソイソとウェーダーを着込み、ヘッドライトの灯りを頼りに河口へ。


こんな真っ暗闇、当然ながらまだ誰もおらず最も川に近い場所に構え、早速竿を振り出す………訳ではなくゴロタに座り込み、夜の海をのんびり眺める。


私が待機している皆様へ火を付けてしまったのか。5分後から続々と5m間隔で並び出す。


少しづつ真っ黒だった空が白くなり始めた頃、私も竿で空を切ることにした。


まずは個人的に鉄板ミノーのジャクソン アスリートのマズメカタクチ。


鉄板と言っても単純にこのルアーでの実績が多いだけで勝手に鉄板だと思っているただのお気に入りルアーといっても過言ではない。


さておき、これも暗い内は鉄板アクションのジャークから。風が無いのでスラッグを多めにしっかり誘う感じで。

入ったポイントは川のすぐ横。前日が暖かかったせいか払い出す淡水の量が多くそのまま海へ一直線に流れている。それが離岸流の様になっており川の流れのすぐ横でルアーを泳がすと潮が効いていない感じの箇所がある。


なんとなく「これ潮目みたいにベイト溜まってないかな?」と妄想(?)し、そこへルアーチェンジしながら、ルアーアクションも変えながら撃ち込み続ける。



そもそも古平川河口はまだ時期は早そうと思ってエントリーしていたが、サクラマスの跳ねやモジリも見られることが無く期待値は低い。


「やっぱりまだ早いかぁ」


私がそう思っているのと同じ事を考えているのであろう、陽が完全に登った頃に周りにいた釣り人は帰路なのか諦めきれず移動なのか…少しづつ人が減っていった。


もちろんそんな簡単に釣れるとは思っていなかったので私はのんびりと竿を振り続けていた。



潮に変化が出てきたのか通し続けたラインでルアーの動き方が変わってきてジャークで誘うとスラッグがより多くでるようになってきた。


ミノーがエビるのでジャークではなくリトリーブメインに逃げ惑うアクションを加えることにした。イメージとしては5回タダ巻きをして3回リトリーブ強めのトゥイッチ。


そうする事によりルアーがしっかり動いている事を感じられたのでそのアクションで続ける事にした。



アスリートの赤金から鉄板(ただのお気に入り)ルアーのマズメカタクチへ。


いつも通りキャストしいつも通りルアーに生命を宿らせる。


いつもは弱ったような動きをさせる事が多いルアーフィッシングだが、個人的にはトラウト類はルアーをかなり追ってくるイメージでタダ巻きでも食ってくるという思い込みが強い。



タダ巻きしつつヒョイヒョイと警戒して逃げる動き。
その逃げるトゥイッチの動きで「ゴツン」という重量感。


「アタリだ!」


反射的に竿を鋭く立てる。


しかし竿先にはズッシリと重みが乗ってはいるが全く動かない。


(あれ?根掛り?)と思った刹那
突然リールが壊れたかの様にドラグが鳴り出す。


「マジかこれ!」と本当に言っていた。ただただ両手で竿を持ちファーストランに耐え、大量に出たラインをようやく少しばかり糸を回収し始めた。


とは言っても掛かった化け物は決して手を緩めることはなく暴れ続けている。


少しづつ魚が寄ってきたことを感じ始めたと同時に、水面が爆発した。姿を現したのは銀色の魚体。サクラマスだ。

「よっしゃ!」そう叫び必死に暴れる魚を抑え込む。


左方向へ水面が爆発すること3度。今まで感じた事のない重量感とヒキ。ジャンプした方向とは逆方向へ竿を運びテンションを緩ませずに耐える。


ジャンプを耐え切ったと思ったのも束の間、また猛烈に走り始めた。


「またかよ!」と叫び(本当に小声の悲痛な叫びが漏れていたと思う)、再び竿を両手で持つ。


再び鳴るドラグ。見た事が無いほどにしなる竿。



なんとかリールを巻こうとしていると竿先に伝わる嫌な感覚。沖のブレイクラインにラインが擦れている。


「まずい!」


そう思いすぐにサクラマスのツッコミに持っていかれている竿先を必死に立てる。


しかし結果は無情。


あれ程重みを感じていた竿先はスッと軽くなる。



目の前が暗くなる絶望感。20秒はそのまま立ち尽くしていたであろう。軽くなったリールを巻き始める。


巻き上げたラインを見てみるとPEラインから切られている。やはりあの擦れている感覚はブレイクラインに擦られラインブレイクしたのであろう。


リーダーを結び直す前にラインをチェックする。見直して見ると色々なところがボロボロになっていた。
使っているラインは安物ではあるが新品の4本編みのPEライン1.2号。ところどころ3本編みになっていた。


悔しい…ただひたすらに悔しい…
だが時間が経てば経つほど、サクラマスに完敗した。という一種清々しさも湧いてくる。


とにかく、魚はいた。もうあのサイズは出ないかもしれないが、時間はまだある。
なんとか気持ちを入れ替え、PEラインは5mほど処分し1ヒロだったリーダーを根ズレ対策で2ヒロにし、ルアーを付け直す。


なんとかロッドを振り続けるが喪失感…。もうあれほどの魚は釣れないかもしれない…。何ならこのブログを書いている今もそう思っている。



とにかくまぁ、竿は振り続けた。
そうしている間に再び「ガツン!」と重みが乗り、鋭くフッキング。しかし生命感をあまり感じない。


流木でも引っ掛けたかと思い巻き上げると…

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40cmオーバーのカジカ。


ハードルアーで釣れることにとても驚いた。そして春にも岸寄りする事は知らなかった。たまたま目の前を通ったから食い付いて来たのだろうと思う。


本命で狙っているのであればとても嬉しく、美味しく食べられる魚だが…。今回はリリース!


このカジカの後にも同じサイズのカジカが釣れ、とにかくボウズは回避された。



しかし今回はボウズ以上に悔しい釣行となってしまった…。

ブログ初投稿なのに本命釣れず…。無念。