あごひげりゅーごの一魚一会

北海道の大自然で釣り三昧しているあこひげアングラーです。Twitterやってます。→@higeryugo

2022年4月24日積丹半島積丹町サクラマス

すっかりと山には緑が増え、釣れないサクラマスより行者ニンニクを追い掛ける仲間も増えてきた。

だがしかし、私はまだサクラマス釣りに満足していない…。

なぜなら最近の私はすっかり仲間のタモ入れ係と認定されてしまっている節があるからだ。

 

 

 

みんなもっと私に感謝しよう!!!

 

 

 

そんな訳(?)で今回はかなり久しぶりのぼっち釣行。

ただ予定が合う仲間が居なかっただけなのだが、いつも独りぼっちで釣行していた頃が懐かしく感じる。

 

 

とりあえず釣りに行こうとは決めていたものの、波風とうねりが有り難しいコンディション。

とりあえず夜のうちにうねりを避けられるであろうポイントの駐車場へ移動し、朝まで仮眠。

 

ここは人気ポイントではない(というか入っている人を見た事がない)ので、「他に来る人も居ないだろうと」明るくなるまでぐっすり寝ようと決め込んでいたところ、「ドン!」とドアが閉まる音で目が覚める。

 

ドアは静かに閉めろよ迷惑だろと悪態をつきながら目を覚ますと、なんと駐車場が埋まり6台の車が。それを見て、コンディションも悪いせいでやる気が無かった私ものんびりと準備を終え、頭上からの灯りを頼りに目当てのサーフへ。

 

狙いを付けていたところには誰も立っておらず一安心。

まずはいつも初めに投げる安いジグをキャスト。

 

着水しスラックを回収……… 巻き巻き………

 

ぐぬぬ

 

「あ、ゴミだ。」

 

ゴミ引っ掛かるの早くない?

前日から荒れ模様だった為、うねりが入って来ていなさそうなポイントにエントリーしたつもりだったのだが、着水から5回ほど巻くともうゴミが引っ掛かる状況。

 

5キャストほどして毎回早い段階でゴミが掛かるのでこれは釣りにならないと判断し、早々にこのポイントに見切りを付ける。

 

移動先を考えなければならないのだが、なんせこの日は日曜日。

平日アングラーの私にとっては信じられない数の人で溢れており、この時点で既にげんなり。

 

まだ薄暗い朝マズメの5時の段階で既に撤収ムードが漂っていたが、波が高いため諦めていたいつものお気に入りの磯を様子見してエントリーが難しいようであれば帰ることした。

 

 

現着するといつも立つポイント付近は、やや波が被っている状況。

それでもロッドを振っている人はいたが常に膝から下まで濡れており、命を賭してまで釣りはしたくないので早々に見切りを付ける。

 

未だ入ったことのない裏側は僅かにある根でうねりがやや死んでいる状況。

足場も海面から約3m有り問題は無さそう。

とりあえず釣りはできそうだし、ここで少しロッドを振って満足したら帰る事とした。

 

 

まず初めはエンドウクラフトのダント30gグローピンクをキャストし、海中の様子を探る。手前からドン深になっており、うねりが強いせいで海中もかなり水が動いている。そしていつもだと澄み切った潮にも濁りが見受けられた。

 

普段はミノーのジャークから誘いを掛けるところだが、ここまで波で動いていればミノーが動かしにくい事もありメタルジグで様子を伺うことにした。

 

ここは周りに比べるとまだうねりが死んでいるところなので、波に翻弄されるベイトを意識してジグをぷるぷる。

 

余談ではあるがメタルジグにも数多くの種類がある。その中で私がサクラマス釣りにおいてメインで使っているものは、カブキメタル・ダント・ジオピック・ディアン・アイヴ等がある。

大抵のメタルジグは極端なリヤバランスでブリブリやブルンブルンと激しくリヤを振る事が特徴だが、その中でもダントはお尻を「プルプル」って感じ。

巻き抵抗はしっかりと有りしっかりと泳いでいるのだが、ブリブリと動くよりかはプルプルとちょっと弱々しい感じ。

その弱々しく、波や風、潮の影響で泳ぎが破綻した時がとても良い食わせの間になってくれるのでとても愛用している。

 

そして私が強く意識していることなのだが、ただ巻きは「一定のスピードで巻く(リーリングする)」のではなく「一定のトルクで巻く」ということ。

 

つまり今回のように、うねりが押し寄せる時には早く巻かなければジグは泳がないし、引いていくときには極端な話、巻かなくてもルアーは動く。

これを活用しうねりに抵抗しきれないベイトを模した動きをさせる。

 

そして強い引き波でリールを巻いているか巻いてないか分からないスピードでタダ巻きをしているとき(波間で引き波があるのでルアーは泳いでいるが、ルアーの現在地は変わっていない状況)に、明らかに波とは違う抵抗感を感じ素早くフッキング!

 

 

すぐさまラインは横に走り出すサクラマスのファーストラン!

 

思わず「マジで!?」と声が出てしまうほどに予想していない出来事だったが、そこまでの重量感は感じない。

それでもこの横に横に走るファイトはとても楽しい。アメマスのトルクあるツッコミとはまた違い、軽快に走っているファイト。

 

いやでもそっちには根があるので自重してもろて。

 

 

そんなこんなで根ズレにドキドキしながらもなんとか魚を寄せ、足場が高いためサクラマスが海面で跳ねないようにロッドを寝かせたままファイトしいよいよランディング………

 

 

なのだが

 

なんせ1m程度のうねりも有りランディングがめちゃくちゃ難しい。

しかも「ちょっとロッドを振って帰る」くらいのテンションでキャストを始めたため、ランディングネットは離れた位置にポンと投げ捨てており、まるで何も準備をしていない。

 

まず磯に引っ掛かったネットをなんとか持ち上げ、そして折り曲げられた状態のランディングネットを片手で組み上げ……

 

と、すっかりグダグダとなってしまったが、見事銀色に輝く魚体を掬い上げることに成功した。

 

(GoPro付けているのに電源オンにしていなかったよね。)

 

この時は足場が悪かったためサイズは測っていなかったが、自宅で測ったところ57cmで体高も有り立派なサイズだった。ただ今年のサクラマスはサイズが大きすぎるのでやや複雑にもなった。

 

そしてその割には妙に重量感が薄かったが…。ウネリでファイトも寄ってきたって感じかな?

 

 

さておき、ササっと血抜きを終えストリンガーを掛けた所で慌ただしく釣りを再開。

 

なぜ慌ただしくかと言うと、今キャストしているポイントは根に囲まれておりうねりが周りに比べると死んでいる。そして手前からドン深。

あまり回遊してくるルートとは思えない場所。

 

 

ってことは?

 

「もしかしたらここに魚溜まっているんじゃね?」とテキトーなノリで判断し、釣れたばかりのルアー外し同じ系統の色であるAthlete17ssvパールピンクグローを選択。

 

濁りも有りまだ薄暗いためもっとシルエットを大きく目立たせるシンキングミノーをキャストし、波立っている下を通すために、7カウント沈める。

 

誘い方は同様にうねりを使った縦でドリフトさせる動きを意識させ、またルアーをうねりに翻弄されるベイトへ変貌させる。

 

 

再び同じアクションで通すことを意識していると………

 

 

ドンッ!

 

なんと連発。

またもや引き波でほぼリーリングをしていないときに食いあげてくるようなアタリ。

 

 

またファーストランでは叩くようなファイトを見せてくれたが、しかしどうにも軽い。

海中のうねりの抵抗感ばかりが強くホッケかと勘違いするものの、寄ってきたのは再び銀色の魚体。

 

 

思わず連発でのサクラマスに感嘆の声を上げ、再びランディング体勢へ。

難しいランディングではあるがサイズが小さい事とリヤのトレブルフック全てが口に掛かっていたので外れることもなくすんなりランディングできた。

 

 

上がってきたのは47cmの小ぶりなサクラマス

キープするか迷ったが、反転した際にミノーの頭のトレブルフックがエラ付近に刺さり出血が多かったため美味しく頂く事とした。

 

 

ここまで来たら魚は確実に溜まっている!!!

 

 

と(テキトーなノリで)判断し、すぐにキャストを再開。

 

 

そして3投目にガツン!と根掛かりかと思うほどに止まってしまうリーリング。

もはや反射的にフッキングをすると明らかに先ほどより重量感が物凄い。

 

まるで機関車かのようにドラグを響かせながら突っ込み、それが終わって寄せ始めようとすると横に走り出す。

 

Mクラスのロッドがまるで弓かの様に大きくしなり反発力が足りておらず戻ってこない。

 

「これは5kgサクラマス来たかもしれない」

 

SNSで見た憧れとも言えるサイズの写真が脳裏によぎる。

 

 

しかしその大型の魚はまるで寄ってこずに横へ横へと走り出す。

その横には根がありロッドを立ててかわそうとはするものの、そもそも壁になっている磯にラインが擦れそうでかなりヤバイ。

 

一か八か、しっかりフッキングされていることを信じて、フックへ掛かるテンションを抜き、魚の頭の向きが変わってくれることを願い、ロッドをフッと軽くさせる。

 

少し間を置きまたテンションを掛けるとすっかり軽くなっているロッド。

「これはやっちまったか?」

そんな事を思いながらラインを巻き取るとまだ重さが残っている。

 

そしてそのまま手前に走ってきているサクラマスに改めてテンションを掛けるべく、ラインを回収した頃には魚は足元まで寄ってきていた。

 

前述の通りうねりが強く難しいランディングに取り掛かると、

魚は銀ピカではなく、水玉模様。

 

正直なところかなりガッカリしてしまっていたが、良型なのは間違いない!

 

ランディングに成功し磯でざっくりと測った時には67cmでかなりの体高がある立派な魚体であった。

 

その後、自宅で測ると63cm。ちょっと縮んだのと身体伸ばせば65cmくらいかな?

あまりサイズに拘っている訳ではないから正確に測らなかったけど、おそらく自己記録だろうからしっかりと測っておけばよかったと少し後悔。

 

 

 

Twitterの通りだが、掛かりどころの問題かやや出血が多く、このままリリースしても死んでしまうのではないかと考えたため、美味しく食べて供養することとした。

私の身体の一部となりこれからは生きていってくれ。

 

 

そして魚が溜まっていることを確信しミノーをキャスト。

 

再開してすぐの3投目でミノーをひったくられてしっかりフッキング。

またまた大型の重量感を感じさせてくれるも、ファイト早々に感じる首振りとローリング。

 

そしてローリングで魚体にラインが絡まり、手元に伝わってくる嫌な感触。

このままでは掛かっているアメマスがボロボロになってしまうので、一気に巻き上げ素早くランディング。

 

 

上がってきてくれたのはサイズは測っていないが、これも60cmは超えている良型のアメマス。

しかしローリングでラインの痕が身体に付いてしまっている。

 

 

 

ただしこの子は出血は見受けられなかったので、ルアーを外してランディングネットへ戻し海面で静かにリリース。

 

そしてまたキャストするもすぐに推定50cmのアメマスがヒット。

タダ巻きしていたものの背びれにスレ掛かりで釣れてしまった。

 

 

そんな状況で魚はかなり溜まっておりこの後もまだまだ釣れそうな状況ではあったが、頭から潮を被りニット帽が濡れてきたこと、アメマスが多くスレ掛かりしてしまうこと、持ち帰り用のサクラマスを2本とアメマス1本釣り上げ、これ以上釣っても冷蔵庫に入り切らないかもしれないこと。そして何よりもう十分に楽しませてくれたこと。

 

まだ時間帯も7時前と早い撤退にはなったが、十分に満足したため撤退することとした。

 

 

血抜きしてストリンガーに掛けていた魚を持ち込んでいた袋にしまい背負いあげる。

そのまま足場の悪い磯でやや息が上がりながらも、自然の恵みの重さに感謝し帰路へ着く。

 

潮を被ってしまった装備をすぐに水道水で流し拭き上げ、元通りに車へ仕舞い込む。

一息付けてからエンジンを掛けキレイな海岸線沿いを眺めながらハンドルを手に取った。

 

 

しかし海を見ながらのドライブに椎名林檎の丸の内サディスティックが妙に合う。

 

何とも言えない心地よさがあるから、ぜひみんな聴いてみてね。

 

 

次はいつ釣れてくれるかな。

 

 

【釣果】

サクラマス×2

アメマス×3