あごひげりゅーごの一魚一会

北海道の大自然で釣り三昧しているあこひげアングラーです。Twitterやってます。→@higeryugo

2022年10月14日道南秋ヒラメ

現在7枚。

私が今シーズンに釣ったヒラメの数。

40cm以下のソゲなら20枚くらいは釣っていそうなのだが………。

 

なんとかして10枚そしてあわよくば良型も釣りたいなぁと思っていながらも、すっかりと山が色付く季節。春に比べると苦労する秋ヒラメに重い腰が上がらず鮭に逃げてしまっていた。

 

 

 

そんな事を思いながらも鮭を釣っていると同行していた釣り仲間のkenjiさん(通称ケン兄)が「今度函館行こうと思っているんだよね~」との声が。

もうこれに乗っかるっきゃない!と心に決めもう一人の釣り仲間SHINGO(通称シンゴママ)にも声を掛け、道南秋ヒラメツアーに向かうこととした。

 

男3人でお喋りしながら向かい「ヒラメ釣りて~!」と誰かが30分に一度叫びながら下道でのんびりと向かう。そうしていざ辿り着いた津軽海峡。見慣れぬ景色。やはり慣れぬ土地というだけでワクワクが止まらない。

ポイントとなる漁港へ到着。先行者は不在で全く知らないポイントということも有りまずは鉄板の堤防先端に座を構える。

 

流行る気持ちを抑えながらまずは状況のサーチ。

28gのジグヘッドでありながらオフセットフックで根掛かりがしにくいスライドボムヘビーで探ることとした。

こちらは根掛かりが多いポイントでは愛用しているジグヘッドで小樽南防波堤ではこのジグヘッドしか使わないほどに愛用していて実績もあるジグヘッドだ。

 

ふと空を見上げると月はほぼ満月。足元もうっすらと見えるほどに月が輝いていた。その状況を鑑みて手に持っていたピンクグローのグラビンシャッドを一度ルアーケースに戻し、鉄板カラーアカキンのOSPドライブシャッドをジグヘッドにセットした。

 

まずはサーチ。キャストし座布団ヒラメが眠っているであろう底へ沈める………

 

 

「んん???」

 

 

めっちゃくちゃ潮が速い。

 

28gでギリギリ底が取れるレベルだけれども、キャストした位置から10mくらい流された位置で着底するくらい。なんとかサーチを続け船道は2mくらい掘れていてかなりヒラメは付きそう。

 

ただ、陸から沖に払い出していく潮でひたすら流れっぱなし。ボトムについた28gのジグヘッドが放置しているとコロコロとボトムを転がっていくレベル。こんな状況ではどうにもまともにルアーを動かせる気がしない。

 

10投ほどして他の人が来る前にすぐに場所の移動を決意。鉄板ポイントであろう堤防先端は捨て、潮の流れ的に先端から少しズレた場所から外海側を狙えるポイントに移動した。

 

潮の流れ(漁港はイメージです。)



最初に居たのは堤防先端から左側へ投げられるところ。次に入ったのは上の画像でいう堤防先端から上へ投げられるところ。

 

ここもサーチをしてみるが沖に払い出す潮が回って次は自分から見て右側へと猛烈に流れている。ただし堤防先端よりは収まっているのと潮の回り方的に必ず川で言う反転流の様に揉まれているところがあるはずなのでそこを探すように左斜め上をメインにキャストすることにした。

 

ひたすらにサーチを続けるとストラクチャーは特に無く、残念ながら船道にも届かないため海底の変化は特に無し。前日までの時化と潮流の影響で枯葉がやけに溜まっているところがあり、潮の動きはかなりきつくあっという間に流されるがなんとか探れる状況。

 

しかしながら狙っていた潮が揉まれているところも見つかり、そこであればベイトやヒラメも付きそうな気がする。なんとか勝負できそうだ。そう判断しひたすらに同じところへキャストを続ける。

 

だがそんなに甘く釣れる訳はなく、様々なワームやルアーで探るがしばらくは反応なし。潮の動き的にも夜中はそれほどチャンスは無さそうとも感じていたのでマズメに集中力を残しながら探っていく。

 

ゴールデンタイムであろうと狙っていた時間が30分も過ぎた所ではあるが、私自身や周りにも未だノーフィッシュ。

私は28gのジグヘッドで巻き系のアクションで探っていたが周りの地元民達はリフトアンドフォールというかボトムバンプさせる感じでシャクっていた。

 

もしヒラメがいるとするならばタダ巻きや激しい動きに反応が出ていないので、底荒れの影響でやる気がない状況かもしれないと、リフトアンドフォールでボトムから2m前後持ち上げ、潮の流れに乗せてドリフトさせてながらゆっくりとしたフォールでヒラメの目の前に落とし込み思わず口を使ってしまいたくなるアクションで攻める事にした。

 

潮流に乗りながらフォールのゆっくりとした動きを出すためには使っていた28gだとボトムタッチが明確に出過ぎるため、ウェイトを21gに落としながら出来るだけ浮かすことができるバディワークス99headに変更。

 

 

左から右への潮の流れがきつくフォールだとかなり流されるのでシャッド系ワームだとフォール中のアクションがしっかりと動かない様な気がしたのと、21gに重量を落とすので潮が揉まれている所まで届かすのに飛距離を伸ばしたいとバディワークスのフラッグたぬきのアカキンに変更。

これは形状がシャッド系ワームよりも空気抵抗が少ないため飛距離も出て、どんな時でもたぬきのしっぽのようにパタパタと動いてくれる一見変わった形のワームだ。

 

 

 

たぬきをキャストして数投目。

 

ふわっと持ち上げパタパタパタ………。

ゆっくりとテンションフォールで落とし込んでいく………

 

ゴン!

 

フォール中に待望の初アタリ。

が、針掛かりはしていない。一瞬咥えたが離したようなアタリ。

「ヒラメだっ!」とフッキングしたくなる気持ちを抑え、再度アプローチする。

 

先ほどのリフトより気持ち早めに逃げるようにリフト。そしてテンションフォール。

 

 

ゴン!

そして「ぐい~~~っ」と引っ張られるロッド。

 

手は脱力させたまま引っ張られるままにロッドとラインが一直線になるくらい送り込み、しっかりとヒラメがワームを口の中に納まっていることを祈りながら鬼フッキング!

 

ロッドにはしっかりと重みが乗り、その瞬間からヒラメ特有の地面へ突き刺さるようなファイトが始まる。

フッキング時にキツ目に設定していたドラグは出なかったため、それほど大物ではないと思いながらも確実にソゲではない重量感。ドラグを4ノッチほど緩め魚をコントロールしながら寄せていく。

 

タモ入れではケン兄が手伝ってくれて無事にネットイン。上がってきたのは約50㎝の津軽海峡産ヒラメ。周りは誰も釣れておらず嫌な予感をひしひしと感じていたため、とりあえず一匹釣れたことに安堵。

ケン兄とハイタッチをしていそいそとストリンガーに掛けて釣り場に戻る。

 

 

釣り上げたばかりのラインとフックとチェック。問題なし。ヒラメの時合は短いのですぐにキャストを再開。

同じようにゆっくりとしたフォールで誘う………

 

が、驚くくらいに更に潮が速くなっている。

もはや21gでは着底が取れないレベル。これだとフォールどころかただただ潮に揉まれながら横に流されていくだけになってしまう。これではまたフォールで食わせるなんて事は到底不可能なので、せっかくのヒットルアーを3投だけしてルアーチェンジ。

 

条件としては、「流されすぎずに着底が取れる」「流されつつもゆっくりとしたフォールで魅せられる」この二つ。相反する条件に感じられて悩んでいたところそういえばと、フリーリグの存在を思い出す。

オフセットフックはフッキングが難しく感じて普段はファーストチョイスではないのだが35gのシンカーにフリーリグを合わせる事により、ボトムは明確に取りながらもシンカー着底後にフリーとなったワームはフォール姿勢もヒラヒラとしてくれるはずだとこちらをチョイス。

 

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選択したワームはアバカスシャッド3.8インチのアカキン。こちらもヒラメ狙いでは定番ルアーでシャッドと名が付きながらなんというかもう見た目がエイリアン。普通に巻きでもヒラヒラと泳ぐのだがフォールでもエイリアンの手足もパタパタと良く動く。

何を模しているのかはよく分からないがとにかく釣れる。ロックフィッシュやヒラメ狙いでは愛用している方も多いと思う。

 

こちらを同じ様に潮が揉まれているところに再びキャスト。

そしてドリフトさせながらゆっくりと落とし込む。これをすることなんと2投目。

 

 

再びフォール中に

「ゴン!」とヒラメっぽい重量感のバイト。

 

「またこのパターンかよ!」そして「一気に食ってくれー!」という気持ち、そしてフッキングしたくなるも必死に堪え、針掛かりしてくれない怪しいバイトをスルー。

そうして次は逃げる様にリフト。

 

ゴゴッ!と違和感。そうしてぐいーっと持っていかれるロッド。

また同じようにロッドを持つ手は脱力したままそのままロッドが一直線になるまで送り込み鬼フッキング!

 

 

フッキングでジジジとドラグ音が鳴り響き、先ほどよりも大型である事を確信。

そしてゴゴゴゴッ!とロッドが海面へと刺さり込む様なファイト!

 

確実に先ほどよりは大型である事を確信し少しばかりドラグを緩めながらもロッドパワーでヒラメをしっかりと浮かせながらファイトを楽しむ。

ヒラメ特有である最後の最後での粘りでテトラに突っ込まれそうになるも急いでドラグを締め浮き上がらせる。

 

 

そうしてまたもわざわざ駆け付けてきてくれたケン兄の持つネットへと無事に収まる。一先ず安心しながらも足場の良いところで一応サイズ測定。

 

測ってみるとイカツイ顔の55cm。重さとファイト的には60cmくらいは有りそうだと踏んでいたんだけど…。

「おかしいなー」と思いながら1匹目に釣り上げてストリンガーに掛けていたヒラメを横に並べてみると厚みの差がえぐい。倍くらいありそうな厚みに「こりゃ引くわ」と納得。

 

 

 

その後もいそいそとストリンガーに掛け3匹目を狙うも辺りは完全に朝。潮止まりとなり時合も過ぎてしまっていたようで3匹目のキャッチとはならず、お隣で竿を振っている地元のお兄さんとロッドを振りながらお話。

 

とても優しい方で遠征で来ていると伝えると色んな場所を包み隠さず教えてくれた。良いポイントなんてそうそう教えたくないであろうに、良い人も居るものだなと心温まった。他の釣り人の優しさに触れられたこれだけでも遠征に来て良かったと思える出来事だった。

キレイに乗っていたジムニーで乗り込みカップルで来ていたロックフィッシャーのお兄さん、あの時は本当にありがとう。

 

 

やりにくい斜めのテトラ上からでやられた腰と2匹釣った満足感も有り、擦れが見え始めたライン切り結束し直そうとしているところで上がってくる仲間たち。

遠征はまだ続くし体力温存ということでまずは釣りを終了することとした。

 

始めてのポイントで状況が全く分からぬままイチからサーチして釣り上げた喜び、見慣れぬ景色とキレイな朝陽。そして同じ趣味を共有する仲間たちと一期一会の出逢い。

 

通いなれたポイントも楽しいけれど、やはり刺激的な遠征も良いものだ。

遠征初日を満足する釣果で終え、帰路では眠気マックスの男3人で「魚の名前縛りしりとり」という謎な遊びでホテルへ向かい、釣り遠征という余韻を楽しんだ。

※ちなみしりとりは無駄に盛り上がった

 

 

【釣果】

ヒラメ ×2

遠征の思い出