あごひげりゅーごの一魚一会

北海道の大自然で釣り三昧しているあこひげアングラーです。Twitterやってます。→@higeryugo

2021年5月21日積丹半島積丹町余別町サクラマス

あれほどまでに恋する少女の様に頭がいっぱいとなり仕事が終わったと思えば3つの天気予報アプリを駆使して釣行予定を立てる事に命を燃やしていたこの私がおおよそ1か月も釣りに行けないでいた。もはや恋に恋焦がれている状況(GLAY大好き)

 

 

 

自分でも意味分からん前置きとなってしまったが、4月25日以来の釣行となった。

もちろん狙いはサクラマス!...なのだがなんせ久しぶり過ぎて状況が全く分からない。例年であれば5月下旬となれば浜益方面となるが私が知っているポイントでは浜益方面はサーフでの釣りがメインになる。

私は水深がある所が好きで荒々しい自然を感じられる磯での釣りが大好きなので釣れるか分からないが前回のブログ記事と同様の積丹町にある余別のお気に入りの磯へ向かう事とした。

個人的隠れ家のこの磯では他のアングラーを見た事がない。そんな訳で深夜2時頃に出発し到着したのは3時半頃。のんびりと準備をしてヘッドライトが不必要となるほど明るくなってから車を後にした。

 

対象年齢15歳以上のロッククライミングを踏破しあまりにも久しぶり過ぎて防寒着を着込み過ぎたのが裏目と出て全身から汗が止まらない。しかし額から滲む不快な汗もこの積丹半島の朝日は全てを心地よくさせてくれる。

 

釣り座となる磯場には予想通り誰も居らずポイントは選び放題。実績のある隠れ根2箇所を攻められる中央を陣取る事とした。そして荷物を降ろし大きく深呼吸。最高だ。これ以外の言葉が出てこない。

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少しづつ高揚し出した気分を抑えながら準備を終え、まずは定番ミノー、ジャクソン アスリート マズメカタクチからキャストを始める。

 

潮位は5:19に潮止まりとなるため釣りを始めた時間が最も可能性があると考えていた。その次に上げ潮となる6時~7時のギリギリ朝マズメと言える時間。その後はすっかり終盤となったこの時期には厳しいだろうと考えていたので朝に照準を絞っていた。

 

いつもよりルアーチェンジのテンポを上げ様々なアクションで探っていく...

が、何の反応も見られない。ついでに海面での跳ねやモジりも見えず。まぁ分かっていたけど、これほどに反応が無いと「やっぱり厳しいかなぁ」と弱音も漏れる...。

 

ミノーを一通りキャストしたが反応は無し。かつ水面にも何も見受けられない。そうなると表層以外を探る必要が出てくる。普段ならメタルジグで手返し良く広く探るのだがサクラマスのシーズン終盤。やる気がある個体は少ないだろうとこれまたジャクソンアスリートの105SSPダブルアカキンへルアーチェンジ。

 

僅かな可能性に賭け大海原へキャスト。そして10カウント沈めてからミノーより少し抑えたジャークを開始。

 

すると5回ほどジャークをしたタイミングでズシッと竿先が重くなる。

 

「き・・・た!!!」

 

ルアーチェンジ後の一投目でのまさかのアタリに思わず声が出る。

 

約1か月ぶりのフッキング。もう魚の釣り方なんて忘れてしまったと思っていたがしっかりとフッキングする事が出来た。

 

が、重かったのはファーストランだけで全然引かない。

「ホッケかな?小アメかな?」と久しぶりの魚に喜んでいると岸に寄ってきた時に急に横へ走り出す。走り出したことでサクラマスの可能性が高くなり嬉しさを感じるも、その走り出す方向には根があるのでなんとか引っ張り出そうと竿先を逆に構える。

 

が、自重しないおさかなさん。

 

完全にいつものラインブレイクパターンがフラッシュバックし少し焦りを感じる。引っ張ってもこちらへ向かない為、一か八かで魚が泳ぐのを止めたタイミングでテンションを一瞬緩める。その作戦が功を奏したのか頭の向きが反転しこちらへ向かってきた。

 

そのタイミングで表層に浮いてきた魚体を見ると輝く銀色。サクラマスだ。

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※動画のキャプチャ。ランディング成功の瞬間。

 

 

小ぶりながらも本命の魚体に喜びを隠せない。が、サクラマスにおいて最も難しいのはランディング。ドラグを緩め水面で水飛沫を上げさせない程度にゆっくりと寄せ、ランディングネットの準備をする。

ここぞというタイミングでネットを海中へ入れそのタイミングで竿を立て魚の頭をネットの方向へ向かせる。そうして無事にネットイン。あっさりと確保する事が出来た。

 

ランディングのコツも色々あると思うが、個人的に気を付けているのは水面でバシャバシャとさせないこと。水中の浮力が無くなりその重みで口が柔らかいサクラマスならではの口切れ。これが最もバレやすいと思う。なので私は水面まで浮いてこないようにゆっくりと寄せて暴れたときのためにドラグを緩めにしておく。

それとネットを構えた所へ魚を寄せていく方法。これもまたネットが見えると魚は暴れ出してしまう事が多い。例えば魚を左から右方向へ頭をゆっくりと向け引っ張り、ネットを中央へ出す。そのタイミングで魚の頭を反転させネットインさせるとすんなりと入ることが多い。

...ただサイズが大きい場合やスレ掛かり、足場が高い時は本当に大変なんだよな...。ぼっち釣行はランディングが最も難関。

 

と、上がってきたサクラマスは45cm。ランディングを語るのもこれくらいのサイズだからこそドヤれるんですけどね!!!板鱒どこ。

 

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それにしてもやはりサクラマスは嬉しい。リリースするか迷っていたが横っ腹には誰にやられたのか分からぬ深めの傷が...。冷凍庫のストックが寂しくなってきたということもあるが美味しく頂く事にした。いそいそと血抜きをし遠くから狙っているカラスに奪われぬ様にストリンガーを掛け近場の池でキープ。

 

 

すぐにキャストを再開するが時間は潮止まりの時間。少し休憩することにした。

持参していたおにぎりを頬張りつつ大自然に癒される。本当に最高の時間。可能であればこの磯でテントを張り、イソメを付けて投げ釣りをしながらメスティンで米を炊き、釣ったサクラマスを塩焼きにして食し、食後のコーヒーを...。なんて事に憧れを抱きつつ子守唄の様な波の音を聞きながら防寒着を枕にして少し横になる。

 

 

すっかりと潮が引きなんとか遠くに見える潮目がこちらへ戻ってくることを信じ、6時頃に釣りを再開。水面には先ほどから何ら変化はなくすっかり静かな状態。

状況を見てミノーではなく先ほどのヒットルアー105SSPダブルアカキンから探る。が、何の反応も得られない。

 

 

更に深場を探るためにメタルジグに変更する。

こちらのブラックシェル。メタルジグはエンドウクラフトのダントを使用する事が多いが所有しているブラックシェルよりもフラッシングが強い見た目。

「なんか釣れそう」と釣りに行けない間に魔界で購入してしまったルアーの一つだ。

 

使ってみた印象はダントよりはスローリトリーブでの動きは良くない。ダントでは日頃なんとか泳ぐギリギリのスローリトリーブにするが、それよりは速めのリトリーブが必要となる。泳ぎ方についてもダントに比べ短めのボディなので少し大人しい誘い方かな。

 

 

泳ぎ方をチェックしつつ5キャスト目。10カウント沈めただ巻き。メタルジグを使っていると何かアクションを加えたくなるが、同じ速度で巻き続けるのもアクションの一つだと考えている。それを意識しながらただ巻きを繰り返していると、またズシッと竿先が重くなるアタリ。

 

「きたーーーーーーーーーーー」と声を上げながらフッキング!先ほどのサクラマスよりグイグイと引っ張っていきまた笑みが零れる。

 

しかし先ほどよりは確実に引きは良いのだが重量感はあまり変わらない。同じサイズの元気のいい奴か少し大きいくらいかな?に思っていながらもやっぱり最高!

 

ファイトを十分に楽しみながらゆっくりと手繰り寄せランディングネットに手を掛ける。

 

 

バシャン!

 

「あっ」

 

・・・

 

・・・

 

・・・

 

 

はい。ずいぶんと変なタイミングでランディングを語るなと思ったでしょ?

こういうことでした。

 

 

その後は、約1時間同じメタルジグを振り続けるが反応は無し。業務過多で疲労が溜まっている事も有り早目に撤収。

 

久しぶりの釣りで結果が残せてとても嬉しい釣行となった。もう積丹半島はシーズン終盤で厳しい状況ではあるが、5月末まではなんとかサクラマスもいてくれるかも。

 

またこよっと。

 

 

【釣果】

サクラマス45cm

1バラシ