あごひげりゅーごの一魚一会

北海道の大自然で釣り三昧しているあこひげアングラーです。Twitterやってます。→@higeryugo

2021年4月16日積丹半島神恵内竜神岬サクラマス

いつもの様にポイントが決まらぬまま布団へ入る。


しかし
あそこがいいかな…ここがいいかな…と考えても考えても全く決まらない…。風を避けられそうなポイントの候補としては兜千畳敷竜神岬、余別。予報の波としては0.8m程度。磯も足は波を被るだろうがエントリーは出来るだろう…。


そして釣行前日は2〜3mのうねりが有り、ある程度これが影響し底荒れしているだろうと予想し、ワンドになっているまず神恵内村竜神岬を見に行ってから考えようと眠りにつこうと努力をする。


が…。
毎度の事ながら遠足前の小学生症候群(流行らせたい)を発症し、全く寝ることができない。
それならもう出発してしまえ!と深夜0時に自宅を出発。




最寄りのコンビニで買い物を済ませ、時間はあるのでのんびりとドライブ。現地に到着したのは2時半頃。

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駐車場は河口側へ停める。


「さて少し寝るか〜」

と無事に到着しのんきに構えていたら磯に既に灯りが…。マジ?


周りの人々もいそいそと準備をし始めているし…。今日平日だよね?と、思いながらもせっかく早く来たのだから目当てのポイント入れないのは避けたいので、仕方なく真っ暗闇の磯にエントリーする事になった。


足元に注意をしながら進んでいくと目当ての場所には先行者が。がっかりしながらその周囲で釣座を構えられるところ散策する。目ぼしいところがあったので先行者に声を掛ける。


私「こんばんは〜。あそこ入っても良いですか〜?」


おじさま「大丈夫だよ。でもあっち(左側)で前に二本釣れたからあっちの方がいいかもよ〜」


神かな?と思いつつそちらへ移動。すると…


違う人「ここ良く来るんですか?俺は向こうへ投げるんで真っ直ぐ投げてくださいね。あんまりここ入る人居ないんですよね。手前浅いから根掛りしますよ。」


まぁ要約すると邪魔くさいんだなという事で、トラブルになったらせっかくの釣りが楽しめなくなってしまうし、元の位置に戻ることに…。


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でここに落ち着く。


一連の移動のやり取りを慰めてくれてもはや神と化した元おじさまと少し談笑をしながら夜更けを待つことに。


どうやら先日からかなりの本数が上がっているらしい。期待で胸が膨らむ。

そして真っ暗闇の磯で待つこと約一時間。


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あれだけ暗い内から磯に入ることを嫌がっていた割には、海から見るこの景色がなんだかんだ好き。朝陽と波の音に癒やされながらも、勝負の時間が近づきアドレナリンが分泌されるのを感じる。

皆様もこのワクワク感分かりますよね?



とりあえず始めは鉄板(ただお気に入り)ジャクソン アスリートのマズメカタクチから。

まだヘッドライトの灯りでルアーを確認するほどの暗さ。魚も同様に見えていないだろうと誘いの強いジャークで始める。


しかし波が押し寄せているせいかジャークではルアーがしっかり動かない。ジャークとジャークの間にも波でルアーが押し寄せられスラッグが増えすぎているからであろうと考え、誘い方をお気に入りアクションのタダ巻き&トゥイッチに変更する。

5〜10回巻いて2回トゥイッチ。アクションを竿先でする事もあるが、波は手前に押し寄せていながらも、海中の潮の流れは左方向に流れており、あまりスラッグを作りたくないので今回はリトリーブメインでトゥイッチの様に動かすことにした。


タダ巻きで魚(ルアー)を泳がせ、警戒して逃げる動きをトゥイッチで表現する。

読者の皆様も海水浴で見た事があると思うが小魚は一直線に逃げるということはあまりしない。素早くスッと動いて、また違う方向へ素早くスッと逃げる。
それをイメージし竿とリールを用いてルアーに命を吹き込むのだ。


その誘いをして3キャスト目。やや右に見える沈み根の左上あたり、そのに付いている小魚のイメージ。
2回目のトゥイッチを終えタダ巻きしようとしたタイミングで引ったくる様なアタリ。もはや無意識でフッキング。

キャストを初めて僅か10分程度だったと思う。思わず笑みが溢れる。


今回の本命、サクラマスはそのトラウト譲りの横に走り出したりジャンプしたりと激しいファイトが多くのアングラーを虜にしている。


しかし、これは重量感はあるものの、ただ暴れるだけで強いヒキはない。これがサクラマス釣りでは外道と扱われてしまうアメマスの特徴だ。

個人的にはアメマスはなんだか格好良いし可愛いしでとても好きな魚なのだが、美味しくないと言われている。サクラマスは食べる魚として個人的にトップ3に入るが、アメマスは食べたこともなくなんかこう…愛玩動物的に見えてしまう。

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上がってきたのは大きくなるとヘビのようになりがちだがしっかりと体高もある良型のアメマスだった。


とりあえずボウズを逃れた事に安心するもこれもまたアメマス特有のローリングによりミノーにラインがごちゃごちゃに絡まり、未だ暗くヘッドライトが必要な中、貴重な朝マズメの時間に知恵の輪をする事になる…。しかしまぁアメマスちゃんは可愛いから許す!


どうやら周囲で私がファーストフィッシュだった様で暗く魚種を確認できなかった周囲から「あんちゃん何だった?」と聞かれ「アメマスでした〜」と答える。
その瞬間、周囲からため息が聞こえたような気がした…。なんかすみません。なんでやアメマス可愛いやろ。

ともかく無事に知恵の輪を終えラインに痛みが無いかチェックし(これ重要)再びキャスト。アクションは先程と同様に。

そしてまた数投すると同じくトゥイッチを終えたタイミングで、またもやルアーを引ったくるようなガツンとしたアタリ。

しっかりとフッキングをする。そして直ぐに分かるアメマスとの違い。横に走り出し竿を逆方向に向け魚へ主導権を握らせない様に魚の頭をこちらへ向かせる。
こちらへ頭が向いた途端、暗闇の中で水面が爆発。そう、これはサクラマスだ。

私の立ち位置は小型のワンドの様になっており横に走られると他の磯にラインが擦れてしまう。十分に気を付けながらなんとかサクラマスを寄せていく。しかしサクラマスは皆様がご存知の通りなんせ口が柔く、無理に引っ張るとすぐに口が切れてルアーが外れてしまう。

その為ドラグも少し強く引っ張れば出るくらいに設定しておりラインも出ていく。けれども磯や沈み根が有りあまりファイトが長引くとラインブレイクしてしまう。

慎重かつ大胆に魚を寄せていき無事にランディング。

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49cmのサクラマスだった。とても大型とは言えないサイズだがしっかりと体高も有る。
やはりサクラマスは何度釣れても嬉しい。今回も漏れずに「やった〜。嬉しい〜。」と言葉が漏れていた。

すぐにストリンガーに掛けエラにある血管をハサミで切り血抜き。そしてすぐに釣座へ戻る。この頃にはヘッドライトが無くても少しばかり周りを見渡せるくらいの明るさになっており、ようやく見えるようになった海。
それを見渡すと凄いことになっていた。

あちらこちらでサクラマスが跳ねている。しかも跳ねている場所もかなり近い。慌ててキャストしたくなるが、慌てると良いことは一つもない。私は慌ててる時や足場に注意をしているとキャストする際にベールを上げるのを忘れてしまうことがたまにある。そのままキャストすると…そう。バチン!と大きな音を立ててルアーは海の藻屑となってしまう。


しっかりと深呼吸をして(本当にした)落ち着いてキャスト。無事にルアーは海へ潜った。

アクションは同様。気持ちを落ち着かせまたミノーを小魚へと変貌させる。リールを10回巻いたくらいだろうか?一回目のトゥイッチでまさかの一投目でまた引ったくるようなアタリ。


「マジで?」と思いながらフッキングするとしっかりとした生命感。
すぐに横に走り出しサクラマスを確信する。

今日のお祭り騒ぎを確信し思わずテンションも上がり顔がニヤける。完全に不審者。


に、してもだ。やけに走る。「コイツはでかいぞ…!?」とファイトを慎重かつ大胆に!
良いサイズを確信し魚を順調に寄せる。

しかし残り半分と行ったところで急に軽くなる。ここまで順調にファイトをしていたのに不審に感じてラインテンションをかけるべく急いで緩んだラインを回収する。

そうするとまた感じる生命感。そう、バレている訳ではでなくサクラマスが手前に走ってきているのだ。

「これはマズい」


手前に走ったら早く釣り上げられるからいいじゃんと思いがちだが、ここの手前には沈み根がある。そこに突っ込まれるとそれにラインが擦れてすぐにラインブレイクしてしまう為、沖で少し魚を疲れさせる必要があるのだ。


腕を伸ばし高く竿を立てまるで鯉のぼりかのような光景となり、なんとか魚を浮き上がらせようとする。


が、結果は無情。ラインが擦れるあの嫌な感触が手元に伝わりすぐにラインブレイク。


個人的鉄板ルアーは海へと消えていった…
ごめんよサクラマスちゃん…
嗚呼、2,300円…

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※見よスマホ手書き手抜きクオリティ。


落ち込みながらすっかりと軽くなったラインを回収すると長めに2ヒロ取っていたリーダーが50cmくらいになっていた。今は貴重な朝マズメの時間。リーダーは3ヒロに伸ばしすぐに結び直す。


リーダーを長くした事によりルアーの動きが少し心配だったが無事にしっかりと動いていた。


鉄板ルアーをロストしまったが鉄板だけあり予備は持ってきていた。他のカラーには見向きもせずにすぐに予備を取り付ける。


本当にフィクションかと思うくらいなのだが、ルアーを変えて5投目。次はゴツンと重くなるアタリ。だが走り出さない。すぐにギラギラの魚体ではなくあの水玉模様の可愛いやつだと分かる。

サクラマスは口が軟らかい為、ファイトは丁寧にならざるを得ないがアメマスはそうではない。根に入られラインブレイクを避けるため強引に巻き上げる。

手前5mくらいから水面に顔を出したのはやはりアメマス。すぐにランディングしすぐにリリース。ブロガーであれば写真でも撮るべきなのだが、相変わらず海面はお祭り騒ぎ。すぐにリリースしまたキャスト。


アクションは変わらずリトリーブメインのちょこっとトゥイッチ。またすぐにゴツンと重くなりフッキング。

このパターンはいつもながら一瞬根掛りを連想してしまうのだが、今回はすぐに走り出した。サクラマスと確信。

慎重かつ大胆に(何回目?)魚を寄せにかかるが、めちゃくちゃ走る。しかもずっと左に走る。


私の立ち位置はワンドになっており、左には元おじさまの元・神がいる釣座。そこに突っ込むかの様に猛烈に走り続ける。


「また擦られてしまう!」

そう判断しすぐに右側の常に海面の下にある足場に飛び乗り、足元を波受けながらなんとか魚を右へ引っ張り出す。


………しかし自重しないサクラマス


これアカンやつや………。そう結果は無情。(もはやお決まり)


こうして二個目の鉄板ルアーを失う事となった。もう予備はない。(2,300円×2)


随分とがっかりとしてしまった気持ちをなんとか奮い立たせルアーを同じくジャクソンアスリートのカタクチに変更しキャストを続けるが時合いは終えてしまったのかアタリは遠のいた。


その後、また良型の皆のアイドルアメマスちゃんを一本追加するも周囲も静かになってしまった。


あたりはすっかりと明るくなりヘッドライトを片付ける。それからと言うもの人がまぁわんさかとくる。

「え?そんなとこ入るの?」ってところにも容赦なく来る。

そしてまちかまえているのは案の定お祭り。


ただ今回は隣に入ったお兄さんはしっかりと挨拶もしてくれたのでお祭りしても笑顔で対応。釣りをするなら楽しくやりたい。

ボーナスタイムは終了してしまったが粘ればまだまだ釣れそうな雰囲気。これからは楽しみながらのんびりやろう……と思っていたのだがこれぞ本当のお祭り騒ぎ。

恐らく私もお祭りを3回ほど。最大で4つのルアーが絡んでいた。


釣れなくてものんびり楽しめれば割と満足してしまう私はこの時点で意気消沈。撤収を検討し始める。


そして極めつけは高くなった場所に置いといた貴重品をいれた私のポーチを釣り上げるお隣さん。

めちゃくちゃ謝られたし特に酷い被害は無かったので気にしてはいないがスマホがびちゃびちゃに。水没しなくて良かった…。そこに置いといた私も悪いので重たくなるので外していたポーチや飲み物はフローティングベストへ取り付けた。

話している感じは良い人だったのだが、その人が撤収した後に私も撤収するとPEラインの糸くずが。その人が捨てたとは思いたくないが、目の前にあるゴミは持ち帰ろう。回収し処分。

そんな訳で心もすっかりと折れ、時刻は7時。実釣時間約3時間で撤収する事とした。


もっと釣れたであろうし周りでは型の良いものが上がっていたので非常に悔しさも残るが、まぁ釣れたから良しとしよう!

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そして帰宅しさっそく捌く。ハラスはそのまま夕食の塩焼きとした。
なんか今までの中で一番脂が乗っておりとても美味しかった。あまりに美味しくて食べかけなのに写真載せちゃいました。

これだからサクラマスは辞められない!


しかし前回からラインブレイク続き。ラインシステムの変更を考えるべきかと思ってはいるが、私はラインを高いものにするよりかは安くても交換頻度を高めたい。
今回と前回は擦れてのラインブレイクなのであまり考えなくても良いものなのか、どうなのか…。誰か教えて。


にしても板鱒が遠い…。


【釣果】

サクラマス 49cm
アメマス×3

失った物
ミノー×2 -4,600円(うぅぅ…)